少子化を加速させたいのか?という意見について

そもそも、世の中のほとんどの人は、子供を育ててみたいとか、自分の子供はどんな感じだろうとか、そういう気持ちで子供を作ってると思うんですよ。

それって個人的な欲求でしかないわけで、自分の欲求を満たすために子供に貧困を押しつけるのはやめたほうがいいよって話をしてるのに、ここだけ国の目線で語り出す人が多いことに違和感を覚えました。

少子化なんだからとにかく子供を産めというのは、国の目線に立った意見ですよね。

別に少子化を加速させたいわけでも減速させたいわけでもないけど、私はどうしても貧困を押しつけられる子供の立場に立って考えてしまうので、少子化だろうと何だろうと、貧乏な人が無計画に子供を作ることを一生肯定はできません。

日本の未来を考えてないとか無責任とか言われたりもしてるようだけど、何でもいいから子供を産めという意見のほうが、よっぽど無責任で冷酷に思えます。

確かに貧困から脱出して幸せになれる子供もいるとは思いますが、その確率は決して高くありません。

私は、現在は貧困から脱することができていますが、運が良かっただけだと思っています。

学のない親と大人に囲まれて、脱出方法を知ることすらできない子供もいます。

脱出方法を知らなければ、努力のしようがありません。

特に私の時代はスマホもなく、パソコンもお金持ちの家にしかなかったので、自分から情報を求めて動かなければ、狭い世界に閉じ込められてしまう環境でした。
(私は先生に頼んで学校のパソコンを使わせてもらってました)

今の子供は情報にアクセスしやすくなっていますが、その反面、他人との落差が見えやすくなっているので、昔より辛そうに見える部分もあります。

また、脱出以前に精神を病んでしまったり、道を踏み外してしまったりする子供が(非貧困層に比べて高い割合で)出てくることも、産めよ増やせよ言ってる人には考えてほしいです。

私も、気にかけてくれる叔母がいなかったら、友達やクラスメイトに恵まれてなかったら、ほんの少し何かが違っていたら、非行に走ったかもしれません。

とはいえ、私には貧乏な人が子供を産むのを止める権利はありませんから、これからも貧困の連鎖は起きるでしょう。

高等教育を無償化しても、貧困層の子供が不利であることに変わりはありません。

現状、貧困層の子供を救う万能な制度もありません。

それでも、何とかなると言って産むのでしょう。

それを止めることはできないので、これだけ言わせてください。

お金がないなら、子供のために必死で働いてください。

子供の前で、お金のことで喧嘩しないでください。

借金の取り立ての電話を、子供にとらせないでください。

子供の前で、お金がないと言ってシクシク泣かないでください。
(泣きたいのは子供です)

お金のことで離婚した挙句、子供を急に転校させないでください。

お金のために、安易に再婚しようとしないでください。

子供に奨学金という名の借金を背負わせることに、罪悪感を持ってください。

お金がないのに「育ててやったんだから感謝しろ」なんて、間違っても言わないでください。